肩や腰が疲れた~と思いつつ触ってみるとなんかパチンコ玉?石?みたいなコリコリしたものがある…「なにこれ?なんかの病気?なんか昨日より大きくなってない?」ちょっと不安になりますよね。
こういう肩のコリコリはどうして出来るのか、無くす方法はあるのか、そんな疑問にお答えしていきます。
目次
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コリコリのできる訳
コリコリのできる訳も実は一括りにはできなくて、同じような感じのするコリコリでもできる原因は疲労によるものや怪我によるものなど色々とあるので順番にあげていきますね。
筋肉由来の場合
同じ姿勢や動作が続いてしまうと筋肉はストレスを受けて緊張し、筋肉1本1本の束が太く短くなってしまいます。そうめんの束のそうめん1本1本が短く太くうどんの麺みたいになる感じ?ですかね。
そしてこの筋肉の繊維1本1本が短く太くなった状態が長く続くことで筋肉の中を通る血管が圧迫され血液循環が悪くなり、うっ血がおこり筋肉の中を通る血管の中に老廃物(疲労物質や炎症物質)が固まりコリコリの元凶になります。このコリが神経を圧迫することが痛みのモトにもなってしまいます。
筋膜由来の場合
筋肉を包んでいる全身タイツ状の膜を筋筋膜といいますが(オレンジの皮をむいたらでてくる白っぽいスジのようなイメージです)この表層の筋膜も同じ姿勢や動作の連続が続くと歪み、たわみ、損傷をおこしてほつれて捻じれた状態で固まってしまいます。
(※オレンジの皮が皮膚、皮の下の白い部分が脂肪、果肉が筋肉、果肉の周りの白っぽいスジが筋膜に例えられます)筋膜がキツく連結し、伸び縮みの制限、隣り合った筋膜がくっついてしまうことで筋膜上にコリコリができてしまいます。
基本的には筋肉と同じ理屈なのですが、筋膜の歪みやたわみは離れた部位にも影響するののでカラダ全体に影響を及ぼします。腕の筋膜の歪みが背中や肩に影響したり、太ももの筋膜の歪みが膝や腰に影響することが多くあります。
怪我による場合
怪我が原因でできるコリコリもあります。筋肉の損傷によって細胞内のカルシウムが細胞外にでてしまい部分的に筋肉の動きが制限されてしまいます。筋肉内のカルシウムイオンの濃度が高くなると筋肉は収縮する性質をもっているので筋肉が硬く縮こまりっぱなしになってしまいます。こういう部分は血流が悪いため炎症物質もたまりやすく慢性的に痛みを感じる場所になりやすいのが特徴です。
こういったいろいろな原因から筋肉、筋膜が膠着状態になり血行不良から酸素不足、栄養不足になり疲労物質や発痛物質がたまった結果がコリコリした固まりになってしまいます。
コリコリを無くす方法
血液の流れをよくする
コリコリのできている部分は老廃物や疲労物質がたまって血液の渋滞しているような状態になっています。収縮している筋肉は虚血状態といって血液が届かずに栄養不足になっています。なので新鮮な血液を筋肉に届けてあげることで筋肉が栄養不足状態から解放され、筋肉の収縮した状態も解除されます。
新鮮な血液のなかには「ATP」といわれるエネルギー源がふくまれていて、筋繊維にこの「ATP」がいきつくと筋肉の収縮が解除されます。なので常に新鮮な血液が筋肉にとどけられていれば収縮は解除されコリコリもできなくなります。
血液の流れを良くする方法としては
- 温める(入浴、運動、お灸)
- ほぐす(マッサージ、筋膜リリース)
- 伸ばす(ストレッチ)
ド定番ですがこの3ステップが有効です。あとしっかりした睡眠でカラダにエネルギーをチャージしてあげることも必要です。
ガチガチに凝り固まってしまってからではなく「ちょっと疲れたかな~」くらいの段階で新鮮な血液を体に巡らせてあげると筋肉の収縮や連結がキツくなる前に解除できます。何でもそうですけど早め早めの対処が大事ですね。
栄養面から
前項でも少しふれていますが、筋肉や血管を緊張させたり収縮させるのがカルシウムであるのに対して、マグネシウムには筋肉を弛緩させ、血管を拡張させる働きがあります。本来あるべきカルシウムとマグネシウムの割合は2対1とされていますが、昨今ではカルシウムの摂取が重視されマグネシウムの摂取は軽視されているのでこの比率は4対1から5対1くらいに大きくバランスを崩しています。
欧州のスポーツ選手団の中には筋肉の弛緩、足の痙攣予防のためにマグネシウムの摂取が義務づけられているチームもあったそうです。またマグネシウムには食事で得た栄養を効率よくエネルギーに変換して疲労を起きにくくする効果もあります。マグネシウムに代表されるミネラルやビタミンは疲労やコリコリの予防や解消のために積極的に摂りたい栄養素です。
マグネシウムは魚、果物、野菜、大豆などに多く含まれています。日々の食事に摂り入れてコリコリの予防、解消を心掛けましょう!
※和食にはマグネシウムがバランスよく含まれています。
まとめ
肩や腰に出来るコリコリは同じ姿勢や動作が続くことによって筋肉が短く太くなることや筋膜の歪みやたわみ、また怪我によるカルシウムイオンの流出などによって起きる血行不良が原因で起きるものです。
コリコリの解消法としては血流をよくしてあげるために温める、筋肉をほぐす、筋肉を伸ばしてあげること、しっかりと睡眠、栄養を摂ってあげることがあげられます。大きなコリコリが出来てしまってからだと解消に時間もかかりますので、普段からしっかりとケアを心掛けて早め早めに手を打ってくださいね。
何かの参考になりましたら幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!
【参考文献】細胞から元気になる食事 山田豊文
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